コラーゲンは目の組織の材料となる
コラーゲンを摂取すると肌がスベスベになる、関節痛が軽快するという効能、効果はあちこちで耳にします。さらにいえば、白内障、飛蚊症、老眼など加齢にともなう目のトラブル改善にも、コラーゲンは効果大です。コラーゲンとはそもそも、皮膚、血管、内臓、軟骨など体の組織の材料になっているタンパク質のことです。
水晶体、網膜、毛様体など日の組織も、コラーゲンなしでは構成できません。しかし、年を取ると誰もがコラーゲンの新陳代謝が衰えて、体内で新しく合成する量が間に合わなくなり、40歳以降、コラーゲンの体内含有量は、20歳のころの半分になるケースも珍しくありません。
そしてこの時期から、視力が減退する、視野がかすむ、黒い糸クズが目の前をいったり来たり…不快な目の症状が現れるようになってしまいます。そこで、こうした目の加齢トラブルを寄せつけないためには、毎日の食事でコラーゲンを意識的に摂取すること。
それにより、体内でのコラーゲン合成を活発にさせてあげるのです。たとえば、水晶体を袋のように包んでいる嚢で、コラーゲン合成が活発になると、水晶体の新陳代謝が盛んに行われるようになります。その結果、水晶体に蓄積して白内障の誘因になる老廃物の排出が進めば、目のレンズ役としての十分な透明度が保たれ、ぼやけていた視界が晴れるようになることでしょう。
ものを見るときにピント調節をする、虹彩や毛様体など、筋肉の膜もコラーゲンが材料になっています。そのため、コラーゲンをしっかり補給することで、これらの筋肉の働きが高まれば、ピント調節力の衰えである老眼の予防に期待できるのです。
また、飛蚊症の原因は、眼球内の硝子体と網膜をつなぐコラーゲン組織が、老化によってはがれることと考えられます。はがれた組織の一部が硝子体を通る光をさえぎるので、黒い糸クズが浮かんで見えるわけです。このはがれた組織の修復には、やはりコラーゲンが使われると考えられ、そうなれば視界の糸クズも自然と消え去るようになるでしょう。
コラーゲンがたっぷり含まれるのは鶏・豚・牛の肉以外の部分に注目
目のトラブル対策として、毎日補給したいコラーゲンの量の目安は、一日二〜五gと考えられます。豊富に含まれる食材は、鶏、豚、牛の肉以外の部分。すなわち、皮、骨、軟骨、腱、スジ、モツ(内臓)など。
調理に手間がかかり、食べにくいところでもありますが、大量に煮込んでスープなどにすると効率よくコラーゲンを摂取できるでしょう。
魚でおすすめなのはカレイ、ヒラメ、骨つきのフグ肉、アンコウ、ウナギなど。プルプルと固まった煮こごりも食べたいものです。
そのほか、ゼリーなどを作るときに用いるゼラチン粉末も、手軽で安価なコラーゲンの補給源といえます。こまめに日常のメニューに取り入れることで、クッキリ鮮やかな視界が保たれるように。さらに、肌、髪、爪がきれいになったり、関節のきしみが減るなど、さまざまな効果が期待できるでしょう。
コラーゲンが豊富な食材(100グラムあたり)
- 牛すじ/32グラム
- とり皮/20グラム
- 軟骨/15グラム
- うなぎ/7グラム
- 手羽先/6グラム
- カレイ/6グラム
- サザエ/4グラム
効率よくコラーゲンを摂りたいならサプリなどもおすすめです。
コラーゲンと一緒に摂りたい!
視力回復や全身の老化防止に役立つとして、ある栄養成分とフルーツが注目を集めるようになりました。その成分名は、「アントシアニン」と呼ばれるポリフェノール(植物の色素成分) の一種。なかでも、ずば抜けたアントシアニン含有量を誇る「アサイーベリー」という果実が今、脚光を浴びています。そのアサイーベリーが最近、専ら効果が強力と注目を集めています。