眼科での視力検査 はどうんな検査が行われるのでしょうか?
眼科での視力検査 今も昔も視力検査は同じですが、遠視の場合には、調整力を無理に使えば見分けることが可能なので目薬を点眼します。
基本はランドルト環を見分ける
眼科での視力検査というと、特殊な方法をイメージする人が多いのですが、学校や職場で行う検査と同様で「ランドルト環」と呼ばれる黒い輪の切れ目を見分ける方法が基本になります。
ランドルト環は、視力の判定に用いる視標です。 上下左右のうち 1 か所が欠けた環状で、離れた一定の距離から見て、切れ目の方向を判定させる。 環(わ)の切れ目の幅は黒い環の幅に等しく、内側白円の直径はそれらの 3 倍になっています。世界共通の視力検査用の記号です。
この検査法で基準となる「 1.0 」という測定値は、太さ1.5 mm の黒い線でかかれた直径 7.5 mm の輪を、 5 m離れたところから見分けられる視力をいいます。
裸眼で 1.0 以上あれば「正常」と判断し、 1.0 未満の場合は矯正用のレンズをつけて、矯正視力を測定します。
遠視の疑いがある場合は、調節まひ剤を点眼
ランドルト環を見分ける検査方法では、近視の有無を調べることが出来ます。しかし、遠視の場合は、それだけでは正しい視力を調べることが出来ません。遠視では、調節力を無理に使えば、見ることが出来てしまうからです。特に遠視の可能性が考えられる20代までは、調節力がよく働くので、これを考慮しなければなりません。
そこで、調節力の影響を除く必要がある場合には、「サイクロペントレイト」という調節まひ剤を点眼してから検査を行います。調節力がきかない状態でランドル環を見て、大きい輪も小さい輪も焦点が合わない場合は、遠視の可能性が高いと判断されます。
さらに、遠視用の矯正レンズをつけて、矯正視力を測定します。なお、調節力を使って見えてしまうという点では、成長期の子供の場合も厳密にいうと、正しい視力を張ることが出来ません。そのため眼科では、遠視・近視の可能性にかかわらず、中学生ぐらいまでは、調節まひ剤を使って視力測定を行うこともあります。