アレルギーとドライアイの関係

アレルギーとドライアイの関係 についてです。

アレルギー体質の人はドライアイの症状を併発しているケースが多々あります。これは涙が減少して、アレルゲンから目を防御できないためです。

アレルギーとドライアイの関係

アレルギーとドライアイの関係

花粉症とドライアイのダブルパンチ

日本の花粉症患者さんは年々増加しています。毎年、春が近づくにつれて憂鬱な気分になっている人も多いことでしょう。日本人には国民病として定着してしまい、現在は 2 人に 1 人 が花粉症だそうです。

このやっかいな花粉症とドライアイが悪循環を引き起こし、2つの症状を併発する人が増えています。その背後には

  1. 涙の減少
  2. 異物の侵入
  3. アレルギー性結膜炎

の 3 つが負のサイクルを作りあげているのです。

アレルギー性結膜炎の 90% は花粉症

花粉症になると、

  • 目のかゆみ
  • 充血
  • 涙目
  • 瞼の腫れ

など、特有の症状が目に現れます。これが花粉がアレルギーの原因物質となって起こる アレルギー性結膜炎 です。 アレルギー性結膜炎 は、花粉以外にもダニやほこり、ふけが原因になることがありますが、アレルギー性結膜炎の方のうち、花粉の飛び散る春になると症状が悪化するという人は90%にもなります。ほとんどの人になります。

このタイプの人は目に花粉が飛び込んでくると体が過剰に反応し、結膜が炎症を起こしてしまうのです。

アレルギー性結膜炎には、ある季節に限定して「目のかゆみ」や「充血」などの症状が見られる季節性アレルギー性結膜炎(花粉症)と、季節に関係なく症状がみられる通年性アレルギー性結膜炎という2つのタイプがあります。

季節性アレルギー性結膜炎

1 年の特定のある時期だけに、ある決まった植物の花粉が原因となり発症します。 日本では 2 月 ~ 5月に多く飛散するスギやヒノキの花粉が主な原因です。アレルギー性結膜炎の患者さんは推計約 2,000 万人いるとされ、その約 85%は花粉が原因と言われています。

1日の中でも 13 時 ~ 15 時頃は花粉が多く飛散しやすい時間帯となります。しかし環境省の花粉観測システムの調査によると、通勤時間となる朝の時間帯の飛散率も比較的高いので、出勤時はめがねをし、出社後にコンタクトレンズをするのも良いかもしれません。ただし地域や天候、日によって変わりますので、気象情報をマメに確認して外出する最適な時間帯をみつけましょう。

通年性アレルギー性結膜炎

1 年を通して、ほこりなどの中にあるハウスダストやダニが主な要因となって発症します。イヌやネコの抜け毛やフケ、カビもアレルギーの原因になる場合があります。

ドライアイと花粉症の悪循環は深刻な問題

ドライアイになると当然、涙の分泌量が減ります。これは目の表面を守る保護膜が薄くなってドライスポットが出来やすくな状態ですから、外からの異物が直接目の表面に飛び込んできてしまいます。
こうした状態で花粉が目に侵入してくると、目に付着した異物を洗い流せるだけの涙の量がないために、花粉に触れた結膜がアレルギー性結膜炎を起こし、やがて角膜にもその炎症の影響が及んできます。結膜の炎症によりムチンという成分の分泌が減少し、涙の成分が変わるため、ますますドライアイが深刻になるのです。