疲れ目軽減のために VDT 機器を使った作業環境を整える つまりパソコンのモニターの調節などが必要になります。
VDT は Visual Display Terminals の頭文字を取ったものです。 具体的には、ディスプレイ、キーボード等により構成されるコンピュータの出力装置の 1 つで、文字や図形、グラフィック、動画などを表示する装置のことです。
疲れ目軽減のために VDT 機器を使った作業環境を整える職場やオフィスで欠かせないパソコンは目にとって強い刺激があり有害でもあります。健康的なパソコン環境を整えることが重要課題となります。
モニター ディスプレーの設置場所
パソコンをはじめとする VDT 機器は、職場でも学校でも必需品となりました。 1 日の中でパソコンに向かっている時間も日増しに増える一方です。ところが人間の目にとってパソコンの刺激はかなりの影響を及ぼします。
モニター上に表示される文字や画像を長時間にわたって折っていると目が疲れ、かすみ、痛みがあらわれます。これは、モニターの仕組みが目にとっては刺激がつよすぎるためです。
モニターに表示されている文字や画像、映像は、一見静止画のように見えますが、モニター上ではたさくんの点が密集してひとつの文字や画像を構成しています。
目には静止画として見えますが、この小さな点は1秒間に数十回という早さで点滅しています。モニターを見ている間は、この点を見るために網膜の神経細胞この光の刺激を受けているということです。
モニターを見ることは、目のその周辺に大きな負担をかけているということです。
しかし、パソコンやスマホ、タブレットは現代人に必須のツールでもあります。
目の健康を損なわない使い方がこれからの課題でもあります。疲労をためずに作業効率をアップできるような作業環境を構築します。ポイントとなるのは、
- モニターを置く位置
- 机上のスペース
- モニター、書類、キーボードの位置関係
の3つになります。
モニターを置く位置
モニターの高さは、水平線より低めが基本です。具体的に数値で表すと水平視線から上方5度、下方15度の間にくればOKです。これより高い位置に設置してしまうと目を大きく開いて見上げるようになりますが、目の表面の露出面積が大きくなるので、涙の蒸発量が増え、ドライアイを悪化させます。
モニターを設置している机上のスペースをチェック
次はキーボードを置くスペースの確保です。会社や学校で座るイスとデスクでも説明したとおりひじの角度を保ちながら、ひじから先の部分を机上に乗せられる程度の奥行きが適切です。この十分な奥行きスペース部分が確保できないと手首や腕が疲れその影響が目にも及んでしまいます。
どうしてもスペースの確保が困難な場合には、多少行儀が悪いのですが、キーボードを太ももの上にのせて作業を行うといいでしょう。
モニター、書類、キーボードの位置
VDT 作業をする場合は、目はモニターと書類、キーボードの間を忙しく往復します。これも疲労の原因になるのでなるべく視線の移動を減らすことが必要です。そのためには、書類はモニターのすぐそばに立てかける、キーボードとモニターを交互に見なくてもいいようにブラインドタッチを覚えるなども必要です。
書類ホルダーなどを活用してモニターのそばに書類を置くようにします。
部屋の照明の調整
室内照明の理想的な明るさの範囲は、 100 ~ 500 ルクスです。 6 畳程度のスペースでは、 40 W の蛍光灯 1 本分か 60 W の白熱灯 3 個分が目に最適な 300 ルクス の明るさです。しかし、細かい作業や長時間の読書などをすうr際にはこれより若干明るいほうがいいでしょう。詳しくはこちらです。
室内の湿度
目が乾かないように、パソコン作業の1時間おきに遠くを見たり、部屋の湿度が低すぎないかチェックします。室温は 18 ~ 20 度、湿度は 50 %程度が最適です。空気の汚れも眼精疲労に影響しますのでパソコンを置く部屋には空気清浄機もあればなおいいでしょう。
正しい目の使い方
作業時の姿勢が目を疲れやすくしていないかどうか、確かめます。パソコン利用者に多くみられる眼精疲労は、疲れ目や視力低下のほかに首・肩・腕のこりや痛みといった慢性的な症状を併発することが多い病気です。どちらも姿勢の崩れが深く関わっています。
これを防ぐためには、モニターと目の間を 50 cm以上離すこと、そして書類を見ながらタイピングする場合には、モニターから目までの距離と、書類から目までの距離をほぼ同じにすることがポイントです。
至近距離のものを凝視するだけでも、毛様体が緊張し続けて目が疲れやすくなりますが、さらに至近距離内で、いくつかの対象に頻繁に焦点を合わせかえる動きは、眼球を動かす筋肉の疲労も促すので、さらに疲れが深刻になります。
また、いったん作業を始めるとかなり長時間休みなしで続けることが多くなりがちですが、目の健康を考えると、 1 時間の連続作業につき 15 分程度の休養が必要です。
というのも、近くの明るい画面を見るために緊張した毛様体や、縮んだ瞳孔をもとにもどすのに、短くても 15 分はかかるからです。目の疲れが肩こり、背中のコリ、ひどくなると抜け毛にまで及びます。
オフィスで上手に目を休ませるには、パソコン作業の合間に、パソコン以外の作業をできるだけこまめにはさみ込んだり、窓の外など少し遠くを眺めるようにして、目に疲労をためないような習慣化が大切です。
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疲れた目を休める
目の疲れが引き起こす不快な症状は、もとをたどれば眼球を動かす筋肉や毛様体に起こる一種の筋肉痛です。使いすぎによって、筋肉が緊張してこり固まってしまうという点では、肩こりにも似ています。
症状がはっきりしないため、放置されがちな疲れ目ですが、放っておけば目の病気を引き起こしかねないため、なるべく軽いうちに解消していくことが大切です。
そのためにいちばん有効な方法は、単純ですが「目を休ませる」ことです。また、手軽に疲れを解消するには、目の筋肉の血行をよくするのもひとつの手です。
筋肉痛は、筋肉の血行不良が原因です。
血行がスムーズになれば、筋肉中にたまった疲労物質(疲れの副産物) を押し流すことができますし、酸素や栄養を十分に補給することもできます。具体的には、目に冷やしたタオルや蒸しタオルをあて、刺激を与える方法がいちばん簡単。 めぐリズム はおすすめです。
また、入浴時に閉じた目にシャワーをあてるのも同じような効果が得られます。ただし、目に痛みがあるときには炎症を起こしている可能性があるので、温めずに冷やすことが必要になります。
パソコン作業が長時間にわたる仕事をしている人は目に効果的な栄養も
ビタミンやミネラルは、からだの細胞をつくるために必要なたんばく質、カルシウム、炭水化物、脂肪などの栄養素のはたらきを助ける物質です。これらは毎日大量にとる必要はありませんが、不足するとからだの機能にさまざまな支障が出てきます。
特に目の健康を維持するために重要なのは、ビタミンです。
ビタミン類は全部で 13 種類ありますが、まず取り上げたいのは、目の細胞や粘膜の新陳代謝を保つために欠かせない ビタミンA です。
これが必要量摂取されることによって、古くなった細胞がはがれ落ちたあとに新しい細胞がつくられ、つねに組織が正常な状態を保つことができるのです。
つまり、 ビタミンA が毎日の食事で十分にとれないと、新しい細胞のつくられるスピードが遅くなり、しだいに老化が進んでしまうということになります。
ビタミンA は網膜で光を感じる細胞の材料になるほか、角膜の細胞をつくり変えたり、角膜の表面を保護する粘液の成分になります。このため ビタミンA が不足すると、暗いところやもうしょうでものが見えない夜盲症が起こりやすくなるほか、角膜の透明度が低くなったり、表面が乾いで炎症を起こしやすくなります。
ビタミンAを多く含む食品はこちらです。